そんな中でも植物達は、屋外の簡易ビニール温室(プチプチでなるべく断熱済)の中で健気にもゆっくりと生長を続けています。
サーモスタット付きヒーターで温度は常識的な範囲内に保たれてはいるものの、やはり生長が鈍るのは主に日照時間が極端に減っていること
小さめの素焼鉢+ミズゴケの組み合わせについて思うこと(ネペンテスの栽培用土と鉢)
持たざる者のネペンテス栽培環境とも言えそうですが、真の高地性といえる植物は保有しておらず、多くは中間地性的な性質の品種のために、夏季には暑さによる停滞を若干感じはするものの(今のところ)それほど
スリランカにある世界的なネペンテスナーセリーのBorneo Exoticsが2020年10月に導入した比較的新しいバリオ産N. veitchiiが、BE-4033という品番の商品です。
少し前に完成した新しいピッチャーが以前よりもややそれらしくなったので記録を残しておきます。
N. veitchii BE-4033 'Bario Highland' grex-2 (Borneo Exotics) |
このBE-4033品番でリリースされる個体群の両親は
この季節は気温の低下やそれに伴う栽培環境の変化(温室への移動、加温による乾燥…etc)もあって生育は停滞しがちですが、特にN. veitchiiのように根からの養分供給をそれほどあてにするわけでもなく厚い葉を作らねばならないような種にとっては、やはり生育の停滞に日照不足が大きく影響しているんだろうなあ、と感じる日々です。
早く、春よこい。
N. veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Plant 2) |
わが家にあるストライプ個体
以前紹介したヒーローズピッチャープランツさん交配の実生N. veitchii Bario。ゆっくりとではありますが生長しています。
N. veitchii Bario BE-3646 x veitchii Bario (HIPS) |
母株はBorneo ExoticsのN. veitchii Barioの実生リリースで、派手なストライプは無い襟のグリーン系個体が使われたもよう。父株はY's exoticsの赤系ストライプ襟のN. veitchii Bario Y's。
BEのバリオ個体に多く見られる、
Nepenthes Gaya (ネペンテス・ガヤ) 徒長の予兆と上位袋への情意
タイトル韻を踏んでみました…。
毎年春頃からホームセンターや園芸店などにアソート形式で並ぶ人気の食虫植物の1つで、N. khasiana x (ventricosa x maxima)という交配種です。作出はハワイにあったLeilani Nepenthes、卸元はカクタス長田です。
販売時のラベルには「Gaya」とだけ表記されていますが、海外では他にも「St. Gaya」、「Gaya 'Buddha'」など幾つか呼称が存在しているようですね。
Nepenthes Gaya |
いまも生き残るLeilani産交配種
本交配はTissue Culture(植物組織培養)入り
Nepenthes veitchii Bario x peltata 'konan'
前回に続き交配種をば。つい最近わが家にやってきたこの株は、中川泰秀氏が作出したものになります。
中川氏は今更言うまでもなく、N. 'Attractive Fuso'やN. 'Sachiko'、N. 'J & B'などの傑作交配種をいくつも生み出してきた、わが国におけるネペンテス界の巨匠の一人です。
N. veitchii Bario x peltata 'konan' |
この株はリベラルファームさんから導入しました。
この発色や襟のストライプを見て分かる通り、
Nepenthes platychila x lowii CK
昨日の雨を境にして、気温がいっそう下がりいよいよ冬という空気を感じられる季節になりました。
わが家の植物の分布はほとんど中間地性的な種が多いので、そろそろ本格的な加温が必要な頃ですね。もっとも、私のような人間にとってはとっくに重ね着と加温が必要な時期で、それにも関わらず体調崩してたりするので、植物の環境適応能力には感服するのみです…。
わが家のネペンテスは原種(か同じ原種同士の交配)が多いのですが、今日は珍しく交配種です。ホムセンネペンを除けば初の登場?かな。
ドイツの大御所、Christian Klein氏のナーセリーから来た実生株になります。
N. platychila x lowii seed grown (Christian Klein) |
実生なので
Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 2)
ボルネオ島固有種でありながら生息範囲が広く、分布ごとに形質や生育特性に幅広いバリエーションがあるN. veitchii(ネペンテス・ビーチ、ヴィーチアイ)。
そんなN. veitchiiの中でも、このムルド山由来のものは執筆時点で国内で最も入手しやすく、価格も安価なものの1つではないかと思われます。
Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 2) |
山田食虫植物農園が多数販売する系統で、由来はオーストラリアExotica Plantsが昔販売したN. veitchii (a)と(d)です。
N. veitchii (a)はストライプ無しのgolden peristome、(d)はロングネックのstriped peristomeです。
その辺りの経緯は過去の記事にも書いてあります。
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 2)
G.Murud産はKelabit高原の典型的フォーム?
ムルド山(Mount Murud, マレー語でGunung Murud)はサラワク州最高峰の山(2,424 m)でありながら、
Nepenthes palawanensis BE-4013 seed grown
最近はめっきり日の長さも短くなって、日ごとに冬の寒さは着々と忍び寄っていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか(誰)
他の人の栽培を見たことがないのでなんとも言えないですが、割と自分はスパルタ派だと思っていて、植物はなんとまだ屋外にあります(最近の最低気温9℃ほど…)。
しかし流石にそろそろ厳しい時期だよね、手を打たないとまずいよねということで冬越しの体制にいよいよ移行するわけです。以前の記事にちらっと書いたように
スリランカのBorneo Exoticsがリリースしている昔からある方のバリオ産N. veitchii、BE-3734。
わが家にはBE-3734が2株おりますが、無ストライプ、単色個体のこの子。
N. veitchii 'Bario Highland' BE-3734 (Plant 1: maybe yellow peristome) |
参考までに前回の記事と、もう1個体の記事。
Plant 1(前回の記事)
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii BE-3734 'Bario Highland'
Plant 2(別のストライプ襟個体)
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Plant 2)
植え替えを敢行
前回と比較すれば分かりますが、植え替えをしています。
この株、購入したまましばらくはスリット鉢で育てていまして、細粒鹿沼に単用で植えてあると思っていたのですが、
冬支度の一環でベラボンマルチングを除去 (ネペンテスの冬越し準備)
先週ぐらいから気温がぐっと下がっていて、比較的温暖な私の地域でも最低気温が10℃近くなる日が何日かありました。こうなってくると屋外での管理は難しく、屋内に取り込む準備をせねばなりません。
そこで、2週間ほど前のことになりますが、冬季の管理を少しでも成功させるための準備として株元に施されているマルチングを除去しました。そしてその代わりに、より水分の加減が掴みやすい鹿沼土で表面を覆いました。
I got rid of coconut husk mulch in order to achieve successful winter! |
わが家の栽培環境は
Nepenthes St. Pacificus この品種ひょっとして意外と…?
季節はすっかり秋めいて、一年の早さを痛感する今日この頃。これからはわが家のネペンテスにとって厳しい時期である冬が訪れます。
N. St. Pacificus |
カクタス長田さんがホームセンターなどに卸している、入門用の品種。いわゆるホムセンネペン。
ハワイのキラウエア火山噴火の被害を
スリランカの世界的ナーセリーBorneo Exoticsがリリースした最新のBarioフォームのN. veitchii(いわゆるネペンテス・ビーチバリオ)がBE-4033です。
最新N. veitchii Bario (BE)の両親
彼らのN. veitchii 'Bario Highland'にはBE-3734という人気リリースがありましたが、
Nepenthes veitchii (k) EP 初めてのピッチャー
オーストラリアのExotica Plantsが過去にリリースしたN. veitchiiの中で、(国内ではほとんど流通が無く値段もかなり高価な(m)を除けば)僕が一番好きな品種がN. veitchii (k)です。個体ごとのバラエティが大きく一概には言えないのですが、選別個体の中にはストライプ
この幅広い分布が意味するところは、
Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 1) ストライプ確認!
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 1)
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 2)
今日紹介するのは、はじめて入手した方の株。上のplant 2の記事中の表記を使えば-32の個体。
最近開いたピッチャーは襟が前回よりもまた一回り発達し、幼苗ながら少しずつveitchiiっぽくなってきました。
N. veitchii Murud H/L Y's Lab (plant 1) |
栽培環境としては
Nepenthes burbidgeae BE-3848 'Pig Hill' ひと夏を越えてみて
今年の夏はここ数年の酷暑に比べれば、最盛期に雨が続いたこともありいくぶん涼しかったような印象があります。
異常気象的な暑さは無かったとは言え、予想外の耐暑性の高さで僕を驚かせたNo. 1は本種だったと言えます。
N. burbidgeae BE-3848 (Borneo Exotics) |
赤みの強い選別クローン
この品種については以前も記事にしています。
bijou nepenthes: Nepenthes burbidgeae BE-3848 'Pig Hill'本種はボルネオ島のサバ州に位置するMt. Kinabaluの南東側、キナバル国立公園(Kinabalu National Park)近くのピグヒル(Pig Hill)エリアで採取された種子に由来する単一クローンです。
同じBorneo Exoticsがリリースした実生の
Nepenthes Gaya
今日はみんな大好き(!?)、ネペンテス・ガヤです。新しくネペン栽培を始めた人がかなりの割合で入手している印象があります。
N. Gaya |
普及種ネペンテスの次世代標準!?
N. St. Pacificusと同じくカクタス長田さんが
Nepenthes veitchii (k) EP
9月に入って秋雨前線や台風などの影響で冴えない天気が続いていますが、最近は朝晩が涼しく(というより多少肌寒く)感じるようになりました。本格的に秋の訪れを実感しています。
N. veitchii (k) (Exotica Plants) |
この品種はオーストラリアのナーセリーExotica Plantsが
以前も記事にしたこのN. veitchii H/L Murud。
この品種は山田食虫植物農園にて無菌播種
朝方が次第に冷え込むようになり、吹き抜ける風も秋らしくなってきました。
そろそろ植物の冬支度を考えなければなりません…。どこに収納しよう?入るかな…?
N. veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Borneo Exotics) |
わが家にはBorneo Exotics (BE)のビーチ・バリオ(より正確にはヴィーチアイ・バリオ)、BE-3734が2つあります。1つは
相変わらずN. veitchii好きな私は、最近こんな実生のN. veitchii Barioを入手しました。
N. veitchii Bario BE-3646 seed grown x veitchii Bario Y's (HIPS) |
ヒーローズピッチャープランツ(HIPS)作出の交配で、
Nepenthes maxima wavy leaf (Sulawesi)
8月は梅雨が舞い戻ってきたような長雨に見舞われましたが、後半になって晴れ間が続くようになりました。
しかし気付けば涼し気な風が秋を告げる季節となってきました。1年はあっという間に過ぎていきます。
N. maxima wavy leaf Rindingalo, North Toraja, Sulawesi IS |
「最大の」という種小名を持つ本種ですが、9 cmのテラコッタ鉢からようやく先端が飛び出したばかりで、
Nepenthes veitchii H/L Murud Y's Lab (Plant 1)
お盆休みはあっという間に過ぎ去っていきましたが、台風の影響もあって8月の雨の多さはなかなかどこかへ行ってくれません。
今各地で豪雨をもたらしているのは秋雨前線だとか。ここ数日気温も低く、このまま秋がやってくるのかとも思いましたが、もうしばらくすると夏らしい日々が戻ってくるようで、なんだか不思議な気候です。
ここ最近の日照不足もありますが、それ以前にはわが家の無冷房屋外栽培による暑さをやり過ごすために労力を要したのか、
Nepenthes veitchii (h) EP
梅雨が明けて以降しばらく晴れの日が多かったのですが、接近中の台風9号、10号の影響で週末から天気は下り坂になる模様です。そして11号も発生したようですね…。
日差しが遮られて暑さが緩和されるのなら屋外で栽培中の植物的には良い面もありますが、気温があまり下がらないようなので根の蒸れが心配になります。
最近はオリンピック一色ですが、感染症の状況も気になりますね。地方都市で田舎のここではそれほど切迫感ありませんが、東京などは大変そうで医療従事者の方々の負担など心配になります。
アスリート達がスポーツをやる気候としては酷暑ですが、昨年のめちゃくちゃな暑さに比べればまだ夏も牙をひそめている、といった感じかもしれません。
Borneo Exoticsの
Nepenthes St. Pacificus
意外と侮れないホムセンネペン
近所のお店ではカクタス長田さんや大彰園さんのアソート、あとはお隣愛知県の農家さんで生産されたと思われるN. alataやN. x ventrataなどを見かける機会が多いです。
食虫植物アソートに混ざっているネペンテス(ウツボカズラ)は、どれもホムセンネペンと侮れない良い交配種だと個人的には思いますが、N. St. Pacificus表記の本品種はその代表格の1つだと思っています。
N. St. Pacificus |
N. St. Pacificusの園芸的な由来
N. St. Pacificusは
Nepenthes alata (ひょうたんうつぼかずら?)
季節はすっかり夏、週末に燦々と照りつける太陽の下で作業をしていると頭がクラクラとしてきます。
N. alata ('hyotan'?) |
近場の園芸店でN. alataとして売られていた株の脇芽です。購入時には5号鉢に徒長した3芽立ちで1,000円ほどでしたが、それらはひょろひょろと貧弱な株でしたのでバラされて挿し木の練習台に使われました。
その時の挿し木苗達は里子に出たりして今はいませんが、これはそのうちの一株の根元から生えた脇芽を
一昨日、東海地方の梅雨明けが宣言され、カラッと焼けるような暑さの日々が始まっています。
こんな季節はケラビット高原のバリオのような冷涼な地域で過ごしたいという思いに駆られます(ちなみに一度も行ったことない)。
そのバリオ産のN. veitchiiは
Nepenthes burbidgeae BE-3848 ’Pig Hill’
7月も半ばに差し掛かって晴れの日が増え、梅雨も終わりが見えてきています。昨年の梅雨はうんざりするほど長かったですが、今年はまあ普通という感じではないですかね。
N. burbidgeae BE-3848 'Pig-Hill' (Borneo Exotics) |
BE-3848はスリランカの業者Borneo Exoticsのリリースで、ボルネオ島のキナバル山、Pig Hillエリアで採取された
Nepenthes ventricosa 在来系 No. 1
昨年の春頃から本格化してすっかり世界を変えてしまった感染症流行をきっかけに、新たな趣味としてネペンテス(ウツボカズラ)栽培を始めてみました。
これらの植物を育て始めるまで園芸には全くと言っていいほど興味がなく、当然のことながら知識も技術も持ち合わせてないので、このブログを通じて何か役に立つことを発信できるとは思っていないです。
したがって、自らの栽培記録と備忘的な意味合いの強いものとなりますが、その点をご理解いただければと。
いつまで続くのかは自分にも分からないけれど、なるべく続けていけたらいいなあ。