Nepenthes Gaya (ネペンテス・ガヤ) 徒長の予兆と上位袋への情意

By b.myhoney - 12月 01, 2021

タイトル韻を踏んでみました…。

毎年春頃からホームセンターや園芸店などにアソート形式で並ぶ人気の食虫植物の1つで、N. khasiana x (ventricosa x maxima)という交配種です。作出はハワイにあったLeilani Nepenthes、卸元はカクタス長田です。

販売時のラベルには「Gaya」とだけ表記されていますが、海外では他にも「St. Gaya」、「Gaya 'Buddha'」など幾つか呼称が存在しているようですね。

Nepenthes Gaya

いまも生き残るLeilani産交配種

本交配はTissue Culture(植物組織培養)入りしているようで、そのためLeilani Nepenthesが火山噴火で破壊された今でも商用として市場で買うことのできる数少ないLeilani産ネペンテスの1つです。

いわゆるホムセンネペンは何時でも誰でも気軽に入手できるので駄物扱いされがちですが、N. GayaやN. St. PacificusなどLeilaniのような由緒正しいナーセリー由来の品種もありますし、頑丈で成長が早く着袋率も高いので入門やお気軽栽培向けとしてとても優秀で侮れないと思っています。

ホムセン系の過去記事など。

bijou nepenthes: Nepenthes Gaya

今日はみんな大好き(!?)、ネペンテス・ガヤです。新しくネペン栽培を始めた人がかなりの割合で入手している印象があります。 N. St. Pacificusと同じくカクタス長田さんが卸しているホムセンネペンの代表種です。 ネペンテスがぐんぐん調子を上げてくる5月頃から、家の近くのホームセンターや園芸店には食虫植物が並び始めます。


bijou nepenthes: Nepenthes St. Pacificus

ネペンテスがぐんぐん調子を上げてくる5月頃から、家の近くのホームセンターや園芸店には食虫植物が並び始めます。栽培品の調子も上向きワクワクしてくる季節ですよね。 意外と侮れないホムセンネペン 近所のお店ではカクタス長田さんや大彰園さんのアソート、あとはお隣愛知県の農家さんで生産されたと思われるN. alataやN. x ventrataなどを見かける機会が多いです。


bijou nepenthes: Nepenthes St. Pacificus この品種ひょっとして意外と...?

今年の5月中ごろにカインズホームで入手して、駄温鉢にミズゴケで植え替えてまだ半年ほどしか経っていませんが、それなりのサイズに育っているあたり流石ホムセンネペンという生長の速さ。


ただ屋外に遮光もせず放置していただけで特別なケアは何もしていないので、育てるのもめちゃくちゃ簡単な方だと思います。

育てる上で取り立てて注意するべき点はないように思いますが、仕立てる上でという点で見れば恐らく非常に脇芽を吹きやすい品種なので、こまめに切除しないとワサワサとカオスな見た目になることぐらいですかね。

アッパー移行の気配?


以前は下部がぼってりと膨らんでいたピッチャーの形状も最近はやや細長くなってきて、少しずつアッパーピッチャーへの移行が始まっているような気がします。

たった半年のみで、しかも屋外放置で中間袋に突入の雰囲気?ってやはり驚異的な生長の速さ。流石はホムセンネペンです。

ピッチャー形状だけでなく、ステムにも生長フェイズの変化が感じられます。

本種は節間がぎゅっと詰まり「意地でも伸びない」と言わんばかりにコンパクトなロゼットを維持したまま大きくなってきましたが、ここにきて葉が少し上向きに付くような傾向を見せています。


この写真からもわかる通り、ほんの少しだけ徒長の予兆(韻)を感じさせる段階に入ってきました。

もう少し整った環境で育てれば1年足らずでアッパーまで到達できる人もいるんじゃないでしょうかね。


新芽も葉として展開が完了し、先端にはばっちりと蕾を膨らませています。

わが家はカラッカラに乾燥しているので袋の持ちがあまり良くないですが、しっかりと湿度を維持してあげると生育の速さと高い着袋率の恩恵を受けて簡単に鈴なりに出来ると思います。

ロゼット保持はどこから来るのか

そういえば本種を育ててみて不思議に思っているのですが、N. ventricosaもN. maximaもN. khasianaも、どれもぐんぐんと伸びて節間が広がりがちなのに、このガヤは断固たる決意でロゼットを死守するんですよね。

ベントリもカーシアナもどう考えても伸びるので、この赤い毒々しい模様に貢献していると思われるN. maximaが徒長しないロゼット型なんですかね。真っ赤なN. maximaといえばニューギニア島はイリアン・ジャヤ(Irian Jaya)のものが有名ですが、ここのマキシマは伸びないんでしょうか。謎は深まりますね。

 
もう一点、栽培上の懸念点としては強健親ばかりの血を継ぎながらも意外と寒さに強くなかったりする?という予感があったりします。

N. ventricosaもN. khasianaも普及帯では最強クラスの耐寒性を誇りますが、寒くなってしばらく屋外に放置していたところ生長が鈍りました。

逆に夏場は酷暑の直射日光下に放置でも気にすることなくぐんぐん成長したので、暑さにはめちゃくちゃ強いと思います。低地性のイメージで良さそう。

まだちゃんとしたことは分かりませんが、冬季はなるべく加温してあげた方が春以降の爆発的生長が期待できるかもしれませんね。万が一、爆発されたらスペース的な怖さもありますので私は決して甘やかさないですが← 

【追記】新しい記事を書きました!

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