Nepenthes alata (ひょうたんうつぼかずら?)
季節はすっかり夏、週末に燦々と照りつける太陽の下で作業をしていると頭がクラクラとしてきます。
N. alata ('hyotan'?) |
近場の園芸店でN. alataとして売られていた株の脇芽です。購入時には5号鉢に徒長した3芽立ちで1,000円ほどでしたが、それらはひょろひょろと貧弱な株でしたのでバラされて挿し木の練習台に使われました。
その時の挿し木苗達は里子に出たりして今はいませんが、これはそのうちの一株の根元から生えた脇芽を残したものになります。
在りし日の親株のピッチャーのクローズアップです。
N. alataとしか表記がなく由来がはっきりとしませんが、この国に旧くから流通していたひょうたん種のN. alataのように見え、
- 上部が細く下部が特に丸い(bulbous)
- N. alataの特徴の蓋下面の突起があまり目立たない
- 緑色で、強光下では赤色が差す
など、典型的なN. alataと少し異なるように見えるひょうたん種の特徴が見られるな、と今のところは思っています。
ですが、多くの低地性N. alataと同じく強健で生育旺盛のように見え、早いテンポで展開していく全ての葉に袋を付けながら着々とロゼットを広げています。
ピッチャーは柔らかいですが長持ちし、鈴なりの株を簡単に形成することができます。流石はN. Ventrataに取って代わられる前はホムセンネペンの代表格だっただけあります。
伸びていた茎は全て切り落として3芽立ち時の根をそのまま残しているためか、地下部はかなり充実しているように推測でき、これも多数のピッチャー維持に貢献しているかもしれません。
脇芽を残したこの株に最初にできた、小さな袋。
これがひょうたんうつぼかずらなのかどうかは分かりませんが、ホームセンターのネペンテスだからといって杜撰に扱わず(素晴らしい系統のN. ventricosa 在来系は過去に同様の経緯を辿って絶える寸前まで行きました)、大切に維持していきたいと思います。
管理にシビアさを要求せずとも沢山の袋を簡単に付けるというのは、難物種の栽培環境が整ってきた現代においても間違いなく価値だと思いますね。
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