Nepenthes veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Plant 2) 様々な顔を見せるピッチャー
この季節は気温の低下やそれに伴う栽培環境の変化(温室への移動、加温による乾燥…etc)もあって生育は停滞しがちですが、特にN. veitchiiのように根からの養分供給をそれほどあてにするわけでもなく厚い葉を作らねばならないような種にとっては、やはり生育の停滞に日照不足が大きく影響しているんだろうなあ、と感じる日々です。
早く、春よこい。
N. veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Plant 2) |
わが家にあるストライプ個体の方のN. veitchii Bario(BE-3734)ですが、ゆっくりゆっくりと新しいピッチャーを完成させました。
隣に寄り添っているピッチャーは半年ほど経っていますが、まだまだ枯れることなくいい具合にエージングして渋い雰囲気を周囲に放っています。
まだ3号鉢に植えられたこの株はリーフスパンもそれほど大きくないのですが、その割には大き目で成熟した形のピッチャーを付けてくれる優秀な個体です。
thin and sparse stripe on the peristome due to the lack of sunlight |
襟のストライプは日照不足の影響もあってか、細くまばらなものになりました。
今のところ、BEのN. veitchii Barioらしくネックは高く立ち上がりながらも、襟はそれほど後ろへ巻き込まない様子。
前回はこのようなピッチャーでしたが、今回はそれとはまた少し違った表情を見せています。
前回の記事↓
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii BE-3734 'Bario Highland' (Plant 2) 新しいピッチャーが完成
このように、この種はそのときどきの生長フェイズや環境によって様々な色かたちのピッチャーを見せてくれて、新しいピッチャーの完成が待ち遠しい気分にさせてくれるネペンテスです。
その予測不可能なところ、将来に大成すると信じてポテンシャルに期待しちゃうところが、この種の個体ひとつひとつに愛着を感じる根源でもあります。まるでわが子が他人とは違う天才に見えて仕方ない親バカのよう(笑)。
the pitcher is elongated in its early days, but it becomes slightly squatter as time passes |
蕾の段階ではこのように縦にけっこう細長い形状をしていましたが、次第に少しずつ太っていきました。襟がロールバックするとともに蓋が立ち上がり...
そして完成してみればそれなりに丸みのある形に。
株としてさらに充実してくればよりスクアットな形状になってくることが期待できます。
ステムは次第にがっちりとしてきました。
現状の環境は外部光源の無い温室管理で、冬の間は日照不足は否めませんが、春になったら少しずつ光に慣らしつつもやや強めの日照に当てて、がっしりと締まった株に仕立てていきたいと目論んでいます。
株の全景。
現在、幼い頃の小さなピッチャー達も健在で、それに加えてそこそこの大きさの袋を3つぶら下げています。
水分(+多少の養分)供給という面で見れば、複数のピッチャーの維持はそのぶん根が発達しているのと仮想的には等価な状態と見ることもできそうかなと思うなので、手前味噌ながら今のところ良い状態にあるのでは?と思います。
もちろん、導入元のHiro's Pitcher Plantsさんの順化含めた管理が良かったおかげで、導入に際して調子を崩さなかったことは言うまでもありません。
そろそろ植え替えを視野に入れてもよい頃な気もしますが、冬の間の植え替えは少し勇気が要りますね…。
かと言って春先だとその先の立ち上がりに影響しそうですし、環境の急変による突然死も(丈夫なN. veitchiiとは言え)怖いです。そうこうしていると夏場になってしまうのですが…。
適切な植え替えの時期というのは今いちまだ掴めないでいますね。ひとまず、冬の間もなるべく生長が止まらず大きくなってくれるとよいです。
【追記】
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