Nepenthes peltata BCP

By b.myhoney - 10月 30, 2022

久々の更新です。プライベートにやや変化があってここ1ヶ月ほどバタバタしていますが、そうこうしているうちにも本格的に寒い季節が到来しつつあります。

とりあえず、しばらくは更新頻度を高く出来ませんが、書きたい株は渋滞しているので落ち着いてきたら記事をもっと高い頻度で書いていきたいと思います。 

N. peltata BCP (Plant 1)

ウツボカズラ属の原種の中で、私はおそらくNepenthes veitchiiの次ぐらいにN. peltataが好きで、丸っこい形状やカラフルな色合い、そしてその色形のバラエティの豊富さなどが実に魅力的に思えます。

チェコのBCP(Best Carnivorous Plants)のN. peltataは、傾向としてやや細長いピッチャーを付けるようですが、黄色系から赤系までピッチャーの色味のバラエティが豊かで面白いです。

この個体は、ショップから入手した時点でなんだか茎はヒョロヒョロとヤシの木のように伸び、葉はシナシナでピッチャーは無いという、あまり調子が良さそうな感じではありませんでしたが、わが家に来てからは表面にツヤのある健康そうな緑色の葉を今のところ展開しています。

初めてのピッチャーもつけてくれました。


やや細長く、ウエストにくびれがあるなどの様子から、例えば自生地にて交雑が確認されているN. justinaeなどの他種の血が混じっていることが想像できます。

N. peltataは自生地のハミギタン山にて、比較的細長いピッチャーを持つN. justinaeやN. micramphoraなどとの交雑の可能性が指摘されていて、比較的丸みが強い個体がより純粋なN. peltataであると一般的に捉えられています。

ただ、個人的には本種の混血はあまり気にならないですね。背景に様々な血があることは、子孫の形質に多様性(個体差)をもたらすと思いますし、雑種強勢による育てやすさに繋がります。現に、本種の生息する垂直範囲の広さ(海抜865 mからハミギタン山の山頂1,635 mまで)は環境適応性の裏返しだと思いますし、標高ごとに見た目も微妙に違ったりするのでは?なども予想できます。


この個体の葉の裏はそれほど赤みがなく、いわゆる'Yellow Phantom'系の系統であると思われます。

 

さて、例によって私は、豊富な個体差の発現に期待していくつもの小さな苗を育てている訳で、BCPのもので言えばわが家に3株あるのですが、早くもその個体差の期待は現実のものとして現れつつあります。

N. peltata BCP (Plant 2)

続いて、やや小さめのこの個体。

この大きさなのでまだ何も言えないですが、細長めの葉のPlant 1に比べて、やや葉が丸いような気もします。


この段階では、黄色みの強いピッチャーを付けています。ただ、生長するにしたがって赤みがさしてくる可能性もあります。


次のピッチャーにはストライプが見られます。

ここからどのように生長していくのか楽しみです。

N. peltata BCP (Plant 3)

最後はこの個体。葉の着色もピッチャーの色味も、3株の中で一番濃いのかなという気がします。


ピッチャーはけっこう赤系。蔓の色を見ても、Plant 2とは大きな違いがあるのが分かります。


開いたばかりの頃の葉裏は結構赤く、'Red Phantom'系統の血がそこそこ入っている感がありますね。

BCPのネペンテスは需要の高まりに培養が追いついていないのか、近年値上がり傾向にあり、今年はこのペルタタもまあまあ高くなりましたので、買っておいて良かったなと思っています。これからの生長が楽しみな株たちです。

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