Nepenthes veitchii Bario (seed grown) 寒さは底を打った?

By b.myhoney - 2月 17, 2022

日の照る時間帯が少しずつ変わってきたのと、陽射しが強くなってきたことを実感できるようになってきました。予報によれば今日が寒さの底で、それを過ぎると徐々に春に向かっていきそうな雰囲気です。

暖かくなるのは嬉しいのですが、長らく安定状態にあった冬季の温室から気温と日照が徐々に強くなり春へと遷移していくこれからの時期は、温室内での蒸れや遮光の具合など調整が難しい季節でもあると個人的には感じます。植物の様子をこまめにチェックするように気を付けていきたいところ。

N. veitchii Bario BE-3646 x veitchii Bario Y's (HIPS)

これはヒーローズピッチャープランツさん交配の実生個体。まだまだ小さいです。

↓前回の記事
bijou nepenthes: Nepenthes veitchii Bario (seed grown) 

きちんと表記するならば、N. veitchii Bario BE-3646 x veitchii Bario Y'sのような感じになるはず。

母株はBEのグリーン系の実生バリオ産N. veitchiiで、襟に派手なストライプはない、いわゆるイエロー・ペリストーム系統の個体だそうです。

父株は山田食虫植物農園(Y's exotics)の赤系バリオ産。ヒーローズさんが挿し木で増やしてしばしば販売しているので、持っている方もそこそこいると思います。真っ赤な発色と、クリーム色の地に繊細なストライプが綺麗な個体ですよね。


少し前に完成した最新のピッチャーはまだまだ子株のそれという感じですが、やや形状に変化が見られました。襟の後部のネックと呼ばれたりする部分がすくっと立ち上がり、BEの個体にありがちなロングネックになる気マンマンな雰囲気です(適当)。

以前の記事に登場したわが家のBE-3734
ロングネックな感じになっていきそうな個体
母株のBE-3646は実生ですが、培養苗のクローン群として販売されてきたBE-3734と似た雰囲気の個体が多く、両親は共通なのではと推測しています。そうであれば、BE-3734にしばしば見られるロングネックが現れても不思議ではなく、そうなってくれると面白い個体になりそうですよね。

父親のように真っ赤なボディを持つ、BEっぽい形状の個体になってくれると個人的には嬉しいです。


冬場の日照不足にあって葉はこじんまりと完成しましたが、ピッチャーは順調にサイズアップしてきています。今のところ葉の1.5倍ぐらいのサイズがあるので、大きくなり30 cmほどの葉をつける頃には、計算上ではピッチャーは45 cmのトランカータ級になります(なりません)。

まあ、葉に対して大きめなピッチャーを付けるのは幼苗あるあるですよね。


最新の葉はややサイズアップです。

この株が成熟したピッチャーを付けるのは一体いつになるのでしょうか。また、両親の特徴をそれぞれどのように受け継いだ株になるんでしょうね。

たまに両親にはない(祖父母由来の?)特徴を持つ個体も出てくるような印象があるので、ネペンテスに限らず植物の交配って面白いですよね。先祖返りっていうんですかね、そういうの。

生長が遅いといわれるN. veitchiiの、さらに幼苗のため一段と遅いかと思いきや、この個体は案外生長が早そうな気がしています。強健な子を引いたのかも。

とはいえ、成株になるのはまだまだ先のことですが、実生個体ならではのワクワク感を持ってのんびりと暖かく見守りつつ成長記録を付けていけたら良いなと思います。

【追記】その後の記事を書きました!

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