Nepenthes (truncata x peltata) x veitchii Bario Y's 冬場の日照時間

By b.myhoney - 1月 20, 2022

先日には温暖で知られる遠州地方にもちらちらと雪が降りました。何やら今年の冬は例年より寒い傾向らしく。早く春になってほしいものです。

しかし既に冬至は過ぎており、日は徐々に長くなり始めているのです。

冬至は太陽の南中高度が低く、一年で最も昼が短く夜が長い日なのは多くの人が知るところだと思いますが、最も早い日の入りと最も遅い日の出は冬至からずれているということを私は初めて知りました。日の入りが最も早いのは冬至よりも前(12月上旬)で、日の出が最も遅いのは冬至よりも後(1月上旬)らしく、この両方の兼ね合いで日照時間が短い日が冬至になる、と。あれ、これって常識?

つまり、この季節には主に午前中に光が差すわが家の栽培環境では、日の入りの時間が遅くなる恩恵は受けておらず、逆に朝の日照の少なさがつい最近ようやく底を打ったところ、ということになります。冬至からもうすぐ1ヶ月になるとはいえ、冬場は午前中の日照に頼ることになるわが家ではこれからようやくその恩恵を受け始める頃だと言うことになります。冬の季節も折り返した感。

N. (truncata x peltata) x veitchii Bario Y's


山田食虫植物農園(Y's exotics)で作出された交配種。この両親の品種を見ただけでワクワクするものがあります。

母株について

ラベルの記述に従えば母株はN. (truncata x peltata Y's)とあります。想像するに、真っ赤な草体と真ん丸のピッチャーで名高いY'sの看板ペルタタの一つ、'Red Phantom'を用いた交配種N. truncata x peltata 'Red Phantom'を指しているものと思われます。山田農園でしばしばリリースされるカッコいい交配種。これまで見てきたところ個体差がけっこうありそうな交配なのですが、基本的には赤/黄のストライプ襟に真っ赤な袋を持っています。

そして、中には両親の特長をいいとこ取りしたような超やばい(語彙)個体が出てくる名交配だと個人的には思っています。その代表例としては、Tom's Carnivoresのブログにも紹介された、日本のStudio S'sさん(@studios_s_s)の個体。

 


どす黒い濃赤と金色の濃いストライプを持つ襟は、恐らく片親のトランカータ譲りで巻ききらずフレアに広がり、どこかペルタタのような迫力のある口とずんぐりとしたピッチャーは圧巻です。

今回紹介する株の種子親に実際に使われた雌がどのような個体なのかは山田さんしか知り得ませんが、素晴らしい血を継いでいる母株なのは間違いないと言えます。これに組み合わされた父株のN. veitchii Barioの素性もわかりませんが、仮に赤系のストライプ個体だとすればこれはもう楽しみです。どちらも赤系、幅広のストライプ襟を持つ本交配は夢が広がりますね。

わが家の個体

まだまだ小さい幼苗なのでどういった特徴をもった個体なのかはわからず。のんびりと育てていきたいと思います。


植え替え(というか鉢増し)をしました。用土を崩さないままポットから抜き、周りにミズゴケの繊維が縦になるよう沿わせてスリット鉢へ押し込みます。すき間ができるようであれば追加でミズゴケを押し込んでしっかり固定されるようにします。

植えました

草体に何の血が強く表れているのかを判断するにはまだ早そうです。今のところ、葉は薄くペラペラしています。


新芽が何やら赤いです。これはペルタタの影響でしょうかね。このまま黒ずんでいって枯れるとかないですよね?大丈夫ですよね?


ピッチャーも幼いネペンのそれという感じでまだまだ特徴は何も分かりません。ややぽっちゃりしている気がしないでもないでもない…かももしかすると、ぐらいです。

N. truncataやveitchiiの血によって成長は遅かったりするのでしょうか?それとも交配種として順調な成長スピードを見せるのでしょうか?今のところはまだ何も分かりません。現時点ではネット上を探しても情報はなく、まだ交配されて間もないのではと思います。今後、山田さんからたくさんリリースされるようになるのかも。

【追記】

次の記事を書きました

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