Nepenthes veitchii BE-4033 ‘Bario Highland’ grex-2 台風一過

By b.myhoney - 9月 29, 2022

師走というのは一般的に12月を指すようですが、近年では毎年9月頃から翌年3月ぐらいまで、私の中の師が走り続けるような感覚があります。忙しさにかまけて、気付けばこのブログも暫く記事を更新できずにいました。

その間に大型の台風が2つも日本を襲ったことは皆さんご存知の通りで。14号は特に西の方で風雨の大きな被害を出しましたが、当初の軌道予測をやや北に外れたこともあって、屋外の風が避けられる場所に避難させたわが家の植物たちは無事にやり過ごすことができました。

続く15号は雨台風だという事前情報から植物は避難させませんでしたが、結構インパクトのある被害をこの地域にもたらしました。幸いにもわが家の周辺では目立った被害はありませんでしたが、身の回りでは車が水没したというような話をよく聞きますし、中には新車が廃車になった人もいて、未だに遠州地域の日常生活に爪痕を残しています。

そして、外に出て空気に触れてみると、一連の台風が一気に秋を引き寄せてきたように感じます。そろそろ冬支度を視野に入れて準備を進めていかねばなりません。

さて、BE-4033は、その番号の新しさからも想像できるように、スリランカのBorneo Exoticsが比較的最近にリリースしたバリオ産N. veitchiiです。この株の前回の記事はこちらから


一つ前のピッチャーの開きたての頃はこんな感じでした。前回よりも葉は大きくなったものの、ピッチャーは少し小柄になりました。この個体は夏場にやや暑がる傾向があるらしく、昨年も春に導入して直後の夏の期間に、一時的にピッチャーが付かない時期がありました。

ピッチャーの付け根から蔓にかけての赤みを帯びた発色が美しいです。


フレッシュなうちは透明感のある乳白色~クリーム色の地の襟をしています。

これが、時間が経過するとベースはやや黄色を帯びてきて、ストライプの赤みも濃くなります。


N. veitchii BE-4033 ‘Bario Highland’ grex-2 (Borneo Exotics)

株もピッチャーもまだまだ小さいですが、前回に続いて将来が楽しみに感じる進捗を見せてくれています。

さらなる時間経過は襟の地をもっと黄色く染めて、赤色と黄色のコントラストが特徴的なピッチャーになります。


続いて完成したピッチャーも小ぶりですが、開きたての主張薄めな見た目からすぐに変貌を遂げて、最終的には派手な襟を完成させました。



このBE-4033という型番のN. veitchiiは、2016年頃から販売されている同じくバリオ産のN. veitchii、BE-3734と比較すると、両親が異なるだけあってやはり印象がだいぶ異なります。



もともと控えめな襟が、丸まることでさらに控えめな印象になる傾向のBE-3734に対し、こちらのBE-4033の方が襟がフレアに拡がる個体が多く、華やかな見た目になる傾向があります。また、緑色~薄いピンク色のピッチャーボディのBE-3734に比べて、赤みもBE-4033の方が強い個体が多い気がします。


N. veitchiiの定石として乾かし目に栽るということで、これまで2.5号の小さな鉢のまま栽培してきましたが、栽培者の腕不足もありなかなか大きくするには至っていません。この株については、表面以外は鹿沼土の細粒で植えられており、本種の好む根回りの通気という面ではどうかなと思うこともありますので、少し大きな鉢に鉢増しするのを契機として、用土ももう少し通気性に優れた砂利系にしてみようかと思っています。時間がとれたら、の話ですが(笑)

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